小説に興味を持ってから人生が楽しくなった

読書が苦手だった私が、五十歳を過ぎてから、急に読書が好きになった。そのおかげで人生が豊かになった気がする。これからもっと読書が好きになれるように、人生が楽しく豊かになるように

2018-10-20から1日間の記事一覧

長~い友が去る

「俺もそろそろ、ここから去ることにするわ」「えっ、先輩も去ってしまうんですか、みんな居なくなって寂しいです。もう少し頑張って下さいよ」「ここは居づらくなって、そろそろ限界なんだ。お前も無理してるんだろ。体が真っ白になってるぞ」「確かにきつ…

裸の王様は、なぜ裸でパレードしたのか

男から電話があったのは3日前だった。俺に聞きたいことがあるから、会いたいと言う。俺は暇な人間だから、いつでも良いと伝えたら、男は今日の午後を指定してきた。「へぇー、君はジャーナリストなんだ。かっこいいな」 男とは自宅近くのコーヒーショップで…

探偵とストーカー

ここは雑居ビルの4階にある探偵事務所。 若い女性が相談にやって来ていた。女性は20代前半、おとなしい印象だが、少しいらついている様子だ。「ストーカーの相談で警察に行ってみたけど、相手にされなかったので、ここの探偵事務所に来たということでしょう…

人工知能付き安眠枕

帰宅途中の電車内、中途半端な混み具合で、少し席を詰めてくれれば座れるのだが、前に座るカップルは、全く、その気は無さそうだ。明日のデートの予定で盛り上がっているようだ。 「明日はどこ行くの」 派手で大人びた化粧をしているが、まだ、それが板につ…

人間になれなかった妖怪

ここは妖怪の世界。僕はここで暮らす一つ目小僧という妖怪だ。頭が真ん丸で、髪の毛はない。そして大きな特徴は、目が額の真ん中に1つだけあることだ。 僕は学校で『人間の心得』を学んで、すごく感動した。もっと『人間の心得』を学び、卒業したら人間にな…

僕、失敗しないんで

「ニシ、もっと飲めよ、ほら~、ヒック~」 僕はグラスに残ったビールを飲み干して、新しいビールを注いでもらった。「有難うございます。キタさん、ちょっと飲みすぎですよ、大丈夫ですか」「大丈夫、大丈夫。すいませーん、ビール、もう一本」「まだ飲むん…

心の声が聞こえる

私には不思議な能力がある。それは他人の心の声が聞こえてくる能力だ。いつからこの能力を身に付けたのかはわからない。 すごい能力のように思われるだろうが、実はそんなに良いものではない。その理由は、私の意思で出し入れが出来ないからだ。 相手と話し…

バラ色の人生をあなたに

プロローグ 私は山崎幸子といいます。ごくごく平凡な28歳のOLで独身。不自由なことは特に無く、それなりに幸せな毎日を過ごしていますが……。しかし……、 周りの誰かが幸せになる、と聞くと急に自分が恵まれていないように思ってしまうことがある。 同僚が出世…

ロボット化計画

① 大学時代の友人との再会 新井孝夫は意識が朦朧としながら最終電車に揺られていた。つり革を両手で拝むように握りしめ、ぶら下がるようにして立っているのがやっとだ。目を閉じてうなだれているが落ち込んでいるわけではない。口元は笑っていた。 酒くさい…

① 成績トップになる「山中、こないだのテストの成績が学年トップじゃないか、凄いなぁ」 昼休み、僕の前に座る宮川が後ろに座る僕に体を向けて、そう言った。 「ありがとう」 僕は小さく首を折った。 僕、山中和也は、この間のテストで学年トップの成績をと…