小説に興味を持ってから人生が楽しくなった

読書が苦手だった私が、五十歳を過ぎてから、急に読書が好きになった。そのおかげで人生が豊かになった気がする。これからもっと読書が好きになれるように、人生が楽しく豊かになるように

私の書いた小説

三日月に「ありがと」

漫才ブームが巻きおこり、任天堂の携帯テレビゲーム、ゲームウォッチが発売された昭和五十年代後半、日本の車の生産台数が世界一になった。 『赤信号、みんなで渡ればこわくない』こんな台詞が生まれた時代だった。 将来に不安を感じることを知らない楽しい…

⑨婚カツ屋という名のちょっと変わった結婚相談所

www.syosetsu.work 屋敷史郎 墓参りの前に、事務所の掃除をした。窓ガラスを拭きながらこのビルの下の道路を覗いた。『焼鳥屋さち』の大将が箒とちりとりを持っている姿が見えた。毎日この地域の清掃をしている。大将は自分の店だけではなく、この地域を盛り…

⑦婚カツ屋という名のちょっと変わった結婚相談所

www.syosetsu.work ラーメン屋「サントゥール」店長 鶏ガラをふんだんに使い、じっくりと煮込んだ黄金色のスープがてらてらと輝いている。その中にストレートの細麺が気持ち良さそうに浮かぶ。鶏ムネのチャーシューが上品に横たわる。こんなラーメンを目にし…

裸の王様は、なぜ裸でパレードしたのか

男から電話があったのは3日前だった。俺に聞きたいことがあるから、会いたいと言う。俺は暇な人間だから、いつでも良いと伝えたら、男は今日の午後を指定してきた。「へぇー、君はジャーナリストなんだ。かっこいいな」 男とは自宅近くのコーヒーショップで…

心の声が聞こえる

私には不思議な能力がある。それは他人の心の声が聞こえてくる能力だ。いつからこの能力を身に付けたのかはわからない。 すごい能力のように思われるだろうが、実はそんなに良いものではない。その理由は、私の意思で出し入れが出来ないからだ。 相手と話し…

バラ色の人生をあなたに

プロローグ 私は山崎幸子といいます。ごくごく平凡な28歳のOLで独身。不自由なことは特に無く、それなりに幸せな毎日を過ごしていますが……。しかし……、 周りの誰かが幸せになる、と聞くと急に自分が恵まれていないように思ってしまうことがある。 同僚が出世…

ロボット化計画

① 大学時代の友人との再会 新井孝夫は意識が朦朧としながら最終電車に揺られていた。つり革を両手で拝むように握りしめ、ぶら下がるようにして立っているのがやっとだ。目を閉じてうなだれているが落ち込んでいるわけではない。口元は笑っていた。 酒くさい…

① 成績トップになる「山中、こないだのテストの成績が学年トップじゃないか、凄いなぁ」 昼休み、僕の前に座る宮川が後ろに座る僕に体を向けて、そう言った。 「ありがとう」 僕は小さく首を折った。 僕、山中和也は、この間のテストで学年トップの成績をと…

幸福度を上げる神様 疫病神

① ラーメン屋の男「ここのラーメン、ほんと旨いな。このチャーシューなんかトロトロで最高だよな。口の中でとろけるよ」西地区神様が箸で持ち上げただけで崩れ落ちそうなトロトロのチャーシューを口へ運んだ。口の中にチャーシューの味が広がり、それをしっ…

手相からの物語 人差し指と中指間まで伸びる感情線を持つ

感情線の先端が人差し指と中指に入りこむ人は潔癖症で、正義感が強く曲がったことが大嫌い。不正が許せないし異性関係でも浮気や不倫は絶対許せません。 人の好き嫌いもはっきりしています。好きな相手には徹底的に尽くし仲良くしますが、嫌いになると口もき…

幸福度を上げる神様 倦怠期

① 西地区神様VS東地区神様 西地区の神様は天空タワーのベンチに腰掛けて、眼前に広がる景色を眺めていた。 先日、夫婦仲が冷めて幸福度が下がっていた中年男を助けたことで、本部からお褒めの言葉を期待していたが、もらった言葉は厳しいものだった。 「幸福…

バラ色の人生をあなたに

プロローグ 私は山崎幸子といいます。ごくごく平凡な28歳、OLで独身。不自由なこと特に無し、それなりに幸せな毎日を過ごしていますが……。しかし……、 周りの誰かが幸せになる、と聞くと急に自分が恵まれていないように思ってしまうことがある。 同僚が出世す…

手相からの物語 生命線が張り出した男の話

上の手相の絵は生命線の張り出しが大きくて、線自体も強いものです。運命線も比較的強い線です。この手相の持ち主がどんなタイプなのか。生命線の張り出して線が強い人は体力自慢でバイタリティがあります。 仕事も遊びもバリバリとこなし、酒も性欲も強いで…

スマホからのお説教

先月、俺は婚約をした。相手は美咲という名で、友人の紹介で知り合った。俺の一目惚れだった。知り合った次の日から俺は猛アプローチして、付き合うことができた。美咲と付き合えるようになって、俺は幸せだった。一生幸せにしようと思っていた。 しかし、婚…

宇宙人のこころざし

ここは、銀河系にある地球の1000分の1程の小さな星「イイナリ星」 王様「今年の地球派遣参加者は何名だ」 秘書「今年10名の予定でしたが……、実は……1名が不参加の返答なんです」 王様「不参加だとぉ、どういうことだ」 秘書「詳細はわかりませんが……」 王…

本気かな、真剣かな

「どうも~、カナケンでーす」 「俺の本名が真中健で、相方のこの女が、本木加奈です。2人の下の名前をくっつけただけのコンビ名ですが、覚えてやってください。 「加奈ちゃんを可愛いと言う男がおったら、俺はビックリして気絶するわ」 「失礼やね、あたし…

オレオレ詐欺に注意

リリリーン、リリリーン「はいはい、ちょっと待って下さいね。すぐに出ますね」 中本佳子は呼び出し音が鳴る電話機に向かって声を掛けた。少し足元がおぼつかないので電話に出るまで時間がかかる。 「ハアハアハア、もしもし、お待たせしました、中本です」 …

幸福度を上げる神様

① 神様のノルマ「日本人の幸福度が低すぎると世界から非難を浴びている。今のままでは、我々、日本の神様のメンツが丸潰れだ。各々の担当地区の幸福度のノルマ達成に全力をつくしてくれ、話しはそれだけだ」 日本の神様のトップからの話に集会場に集められた…

オレオレ詐欺

リリリーン、リリリーン 「はいはい、ちょっと待って下さいね。すぐに出ますね」 山崎佳子は呼び出し音が鳴る電話機に向かって声を掛けた。少し足元がおぼつかないので電話に出るまで時間がかかる。 「ハアハアハア、もしもし、お待たせしました、山崎です」…