小説に興味を持ってから人生が楽しくなった

読書が苦手だった私が、五十歳を過ぎてから、急に読書が好きになった。そのおかげで人生が豊かになった気がする。これからもっと読書が好きになれるように、人生が楽しく豊かになるように

小説を読もう「仮面同窓会 雫井脩介」の言葉表現

「仮面同窓会 雫井脩介」の表現をまとめただけの資料です。

美郷は小さくうなずき、それから光を取り戻した瞳を洋輔に向けた。
「でも、洋輔くんもそういうとこあるよね」

彼女はくりっとしたアーモンド形の目に高校時代の瑞々(みずみず)しさを今も残していた。

「憶えてるよ」美郷は見損なうなと言いたげに口をすぼめる。

司会者が口にしたような笑みを顔に貼りつけている。
しかしそれは作り笑顔以外の何者でもないと洋輔は思えた。

「いくら腐れ縁だからってな……」洋輔は鼻から息を抜く。

ふと気づくと、こちらをじっと観察するように見ている美郷の視線に当たって、妙にどぎまぎした。

洋画コーナーを回っても邦画コーナーを回っても、食指が動くような作品が一向に見つからない。

背後の東名高速を行き来する走行音が、この殺風景な場所から静寂さえも奪っている。

男は身分証を提示し、その間に、洋輔の顔から足元、あるいはその後ろの部屋の様子など忙しなく視線を動かしてみせた。

「本当はそういう誘いがあったとか?」美郷は少し斜めから視線を飛ばすようにして、洋輔に訊いた。

洋輔はベッドに腰かけて、八真人の声音に神経を尖らせる。

「い、いや……」
和康の耳には入っていないのか、彼は緩慢に首を振った。

洋輔は渇き切った喉を無理に動かして声を絞り出した。

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