小説に興味を持ってから人生が楽しくなった

読書が苦手だった私が、五十歳を過ぎてから、急に読書が好きになった。そのおかげで人生が豊かになった気がする。これからもっと読書が好きになれるように、人生が楽しく豊かになるように

おすすめ! 小杉健治小説を読もう「父からの手紙」

好きな小説
父からの手紙 小杉健治

書き出しは、失踪した父親、阿久津伸吉の手紙から始まる。
手紙には娘麻美子への愛情と失踪した詫びが綴られている。

麻美子の元に父親が失踪してから毎年誕生日に手紙が届く。
その麻美子の婚約者が死体で発見され、姉の結婚を反対していた弟が容疑者として逮捕された。

九年前、現役の刑事を殺害した圭二が出所してくる。圭二は殺害した時の記憶が無く、義姉の行方を探し真相を知ろうとする。

麻美子と圭二、まったく異なったストーリーが順番に出てきます。
読書力のない私は混乱しましたが、読み進むにつれて、二つの話がつながっていき、どんどんストーリーに入り込んでしまいました。
最後は感動の結末に涙腺の弱くなった私はポロリと涙してしまいました。


不況でお金が無く苦しくても子供には辛い思いをさせたくないと思う父親の愛情。子を思う父親の気持ちが、同じ世代として涙が出るほど伝わってきました。
最後は、阿久津伸吉が手紙を送り続けた本当の理由に感動します。
しかし、本当の愛はそうではなかったかもしれません。
親の愛を感じる素晴らしい作品です。


書き出し
今年も誕生日に手紙が届いた。
二十四歳、おめでとう。美しい女性に成長した君が私にはとても眩しかった。もし何年か振りかで会ったとしたらとうていわからなかったと思う。
早いもので君と別れてから十年になる。よくぞ、このように立派に成長してくれたものだと父はあらゆるものに感謝したい気持ちでいっぱいだ。この十年、辛いことや寂しいこともたくさんあっただろうね。そんなときに父さんが傍にいて相談に乗ってやれず、ほんとうに申し訳なく思っている。でも、父さんはいつも君たちの幸福を祈っているのだ……。

父からの手紙

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