小説に興味を持ってから人生が楽しくなった

読書が苦手だった私が、五十歳を過ぎてから、急に読書が好きになった。そのおかげで人生が豊かになった気がする。これからもっと読書が好きになれるように、人生が楽しく豊かになるように

小杉健治小説を読もう「裁判員 もうひとつの評議」

裁判員 もうひとつの評議
小杉健治

裁判員 もうひとつの評議 小杉健治

並河富子とその娘留美子が自宅で刃物で殺害された。
この裁判で裁判員に選ばれた堀川恭平裁判員制度に期待を寄せている一人だ。
被告人は娘の留美子と出会い系サイトで知り合った木原一太郎
目撃者井村智美は並河家から慌てて出てきた被告人とぶつかった。
被告人は、自分が並河家に来た時にはすでに二人は殺害されていたと犯行を否認し無実を主張していた。
無罪か死刑かという難しい裁判員裁判になった。
判決はどうなるのか、裁判後、裁判員になった人たちは、普段の生活に戻るわけだが、判決に対してどんな思いで過ごすのか、裁判員裁判の存在意義について考えさせられる作品です。



裁判員裁判についてのことを詳しく知ることができます。
小杉健治さんの作品を読むと裁判に興味を持つことが多いです。近いうちに裁判の傍聴に行ってみたいと思います。

読みやすい作品で、あっという間に読んでしまいます。少し、表現が荒っぽいかなと思いますが、ストーリーが面白いので気になりません。
小杉健治さんの作品のなかでは、少し物足りないかなと思いました。

書き出し
平成二十一年三月二十六日、夜八時半を少しまわっていた。
井村智美は駅前のコンビニで明日の朝食用のパンとサラダを買って、練馬区桜台七丁目にある自宅マンションに向かった。
井村智美は二十八歳。文京区にあるバッグメーカーに勤めている。三つ年上の恋人がいる。同じ会社の人間である。
結婚に踏み切れないのは、彼の人間性が今ひとつ信頼出来ないからだ。そのひとつが彼の嫉妬深さだ。
智美は小顔で、鼻が高く、美しい顔立ちだ。そのせいか、男がすぐ近寄って来る。他の男と親しそうに話をしただけで、彼は怒るのだ。とにかく独占欲が強い。
それだけ自分をいとおしく思っていてくれる証だと思うとうれしくもあるが、たびたびの嫉妬にうんざりする。