小説に興味を持ってから人生が楽しくなった

読書が苦手だった私が、五十歳を過ぎてから、急に読書が好きになった。そのおかげで人生が豊かになった気がする。これからもっと読書が好きになれるように、人生が楽しく豊かになるように

森沢明夫作品を読もう「津軽百年食堂」

好きな小説
津軽百年食堂(森沢明夫)

夏美のホタルを読んで、森沢明夫さんのファンになりました。そして、森沢明夫さんの他の作品を探してる時に、この津軽百年食堂(森沢明夫)を見つけました。
森沢明夫さんの小説は表現がきれいで好きです。
心あたたまり、優しい気持ちにしてくれるので読んでいて心地よいです。
読み終わると、誰かに感謝したくなり、なぜか元気になれます。
この「津軽百年食堂」も例外ではなく、素晴らしい作品でした。

この「津軽百年食堂」は津軽で百年続く、津軽蕎麦の店「大森食堂」の家族の話です。
百年前、大森賢治が蕎麦屋をはじめる頃の話から現在の四代目大森陽一の話、陽一の彼女筒井七海の話などが順番に出てきます。
その度に視点が変わり、面白く読みやすかったです。
メインは陽一と七海の恋愛話で、二人の出会い、そして仕事などの日常が丁寧に描写されています。
登場人物がみんな優しく、心温まるシーンが多く、癒されます。
二人の恋愛や仕事以外でも、家族の愛を感じるシーンもあります。
父親の哲夫とのエピソードは、家族の絆というか父親の愛を感じ、感動で胸がいっぱいになります。
親の有り難さを感じます。
陽一が修業の為にお世話になる中華料理屋に、父親哲夫と挨拶に行くシーンは、なんとも言えない切ない気持ちになります。親の愛というか、子を心配する思いというか、感動しますね。
反対に陽一が料理長と喧嘩して中華料理屋をやめてしまうシーンは、陽一の哲夫への思いに感動します。

書き出し
この冬も、津軽地方の雪は少なかった。
三月もいよいよ後半を迎えたけれど、すでに道路の積雪はほとんど消えていた。残ってたのは、歩道の脇に雪かきで積みあげられ、小山のようになった雪の残骸だけだ。
自分が子供の頃は、まだこの時期は銀世界だったはずだーー大森哲夫は、自身が営む古びた食堂の窓から、まだほの暗い外の風景を眺め、幼少の頃に見た風景を憶(おも)った。

津軽百年食堂(森沢明夫)

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