小説に興味を持ってから人生が楽しくなった

読書が苦手だった私が、五十歳を過ぎてから、急に読書が好きになった。そのおかげで人生が豊かになった気がする。これからもっと読書が好きになれるように、人生が楽しく豊かになるように

②婚カツ屋という名のちょっと変わった結婚相談所

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榊原早苗

 婚カツ屋に訪問してから二週間が経つが、その後何の連絡も無かった。期待したわたしがバカだったかなと諦めかけた頃にメールが届いた。件名は『至急』となっていた。少しだけ期待してメールを開いた。
『相手が見つかった。都合のいい日を教えてくれ。至急連絡待つ』
 無愛想な文面にため息が出たけど、忘れずに探してくれてたんだと感謝することにした。休みの日は、ほぼフリー状態なので次の土曜日に訪問したいと告げるため電話をかけた。
 また、長く呼び出し音が鳴った。
「ふぁい、屋敷です」眠そうな声だった。
「もしもし、榊原です」
「ふうぁー、わかってるよ。なに?」
「メール拝見しました。ありがとうございます」
「礼なんていいよ。仕事だからな。で、いつ会えるの」態度は相変わらずだ。
「あっ、はい、今度の土曜日の昼からでいかがでしょうか」
「あっ、そう」
「よ、よろしいですか」
「出来たらさぁ」屋敷さんの声が面倒臭そうだった。
「あ、はい、なんでしょう?」
「次からは会える日を何日間か候補だしてメールくれる? それ見てこっちで調整するから。電話でやりとりしてたら面倒臭いんだよ」
「す、すいません」
「今度の土曜日ね、じゃあ、それで調整してみるわ。そしたら」
 すぐに電話が切れた。
「はぁー、それなら最初にちゃんと説明してよ」わたしはスマホの画面に向かって呟いた。
 その日の夜に屋敷さんからメールが入った。相手の男性が次の土曜日の午後三時に婚カツ屋の事務所に来るから午後二時半に事務所に来てくれという内容だった。
 わたしは電話しようと思ったがメールにした。
『ご連絡、ありがとうございます。土曜日の十四時半に事務所にお伺いします。よろしくお願いします』
 それから屋敷さんからの返信はなかった。本当に大丈夫なんだろうか。相手はどんな男性なのだろうか。