小説に興味を持ってから人生が楽しくなった

読書が苦手だった私が、五十歳を過ぎてから、急に読書が好きになった。そのおかげで人生が豊かになった気がする。これからもっと読書が好きになれるように、人生が楽しく豊かになるように

有川浩の「阪急電車」の表現、描写

 何だか妙な偶然がジェンガの如く重なり合っているが、相手を個別認識しているのはあくまで征志のほうだけだ。

「あ、それは嫌なんです」
 彼女は口を引き結んで首を横に振った。

 それもそうだな、と思ってしまったのは彼女の話術に飲まれている。

 滑り込んできた西北行きの電車に乗り込んだ翔子、威嚇のようにヒールの音を鳴らしながら車両に入った。

 大事にココロのアルバムにしまっておこう。

「お前はしっかりしてるし一人でも生きていけるだろ」
 安い歌謡曲のような台詞をあたしに向かって吐くな。

かなり美人たが、まるで人を刺してきた帰りのような顔をしている。

 ホームに電車が滑り込んでドアが開いた途端、翔子も乗客の圧力に押されてホームの右側へ吐き出された。

 ギャーギャーと南国の島が鳴き喚いているような奥様方を、亜美は興味津々で見つめている。

 奥様方のおしゃべりは途切れ、眦(まなじり)を吊り上げてこちらを睨んでいる。