小説に興味を持ってから人生が楽しくなった

読書が苦手だった私が、五十歳を過ぎてから、急に読書が好きになった。そのおかげで人生が豊かになった気がする。これからもっと読書が好きになれるように、人生が楽しく豊かになるように

怒り、不満の表現、描写

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 一メートルほどの間隔を置いて向き合うと、彼の怒りがはっきりと、熱のように伝わってくる。

堂場瞬一さんのバビロンの秘文字Ⅱ 追跡篇より

「だったら抜ければいいじゃないですか。自分から手伝いたいといっておいてきて、活動にケチをつけるって、どういうこと?」松本敬子の口調は尖り、目尻が吊り上げってきた。

東野圭吾さんの人魚の眠る家より

 怒りで頬の肉が引きつるのを堪えながら、星野は笑みを浮かべた。

「お嬢さんは脳死判定を受けていません」

東野圭吾さんの人魚の眠る家より

「何? 都合が悪いの?」真緒の声が不機嫌そうに尖った。

東野圭吾さんの人魚の眠る家より

 血走った目で湧き起こる感情を懸命に堪えている。

奥田英朗さんのナオミとカナコより

「急ぎなんですか?」

「そう。だって聞いたでしょ? 部長、明日の昼から出張だって」

 直美は、喉の奥から酸っぱいものがこみ上げてきた。自分でやってくださいと言いそうになるが、もちろんそんな勇気はない。

奥田英朗さんのナオミとカナコより

 胸の中では灰色の気持ちが渦巻いていた。ちょっと油断すると、すべての生気が深い闇に引き込まれてしまいそうだ。今日は雲ひとつない晴天だったので、その対比が直美をますます暗澹たる気分にした。

奥田英朗さんのナオミとカナコより

「用は?」冷静に、冷静に、そう自分に言い聞かせた。胸の奥で産まれた種火が血管を焼き破り、血流に乗って体中を巡りはじめていたからだった。

沢木冬吾さんの約束の森より

 湧き上がるどす黒い憤怒を必死で抑えた。

沢木冬吾さんの約束の森より

 息を吐いて胸の中に生まれた炎鎮めた。

沢木冬吾さんの約束の森より

 ヘルメットの下に目が隠れていたが、内心の不満が、捻じ曲がった唇に噴き出していた。

堂場瞬一さんの焔より

「それは分かってるけど……」不満そうに、沢崎が語尾を押し潰した。

堂場瞬一さんの焔より

 何を考えてるんだと思った途端、怒りがはっきりと矛先を尖らせる。

堂場瞬一さんの焔より

 こめかみに青筋を立てて吐き捨てるように言った。

小杉健治さんの共犯者より

「あんな酔っぱらいのせいで、貴重な夏休みを台無しにされてたまるかよ」

内側の苛立ちを丸めて吐き捨てるように言った。

森沢明夫さんの夏美のホタルより

 胸の底から湧き上がってくる激情を抑えるのに必死だった。

薬丸岳さんの「虚夢」より

「藤崎は退院している」

 その言葉を聞いて、からだの中に電気のようなものが駆け巡る。腹の底からどす黒い感情がこみ上げてきた。

薬丸岳さんの「虚夢」より

 さすがに返す言葉がなかった。とはいえ、謝るような気持ちは湧いてこない。やすりで引っかくような彼の言い方に、感情が波打っている。

雫井脩介さんの虚貌より

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